神奈川県鎌倉市。
海に面した町にその学院はある。
幼稚舎・中等部・高等部を初め大学、大学院と上に続く全国屈指の私立校だ。
今回舞台となるのは創立100年を誇るこの「開成学院」の高等部に当たる。

高等部は男子校で全寮制。
煉瓦調でレトロな雰囲気を出す校舎はいくつもの建物に分かれ
主館と別館、体育館、音楽棟、図書棟、柔剣道場、弓道場、チャペル…
各学年7クラスの生徒がココで日々勉強している。
クラスは主にAB英文科、CD文系科、EF理系科、G就職専攻科と分けられており
中等部からのエスカレーター進学者は成績+希望でわけられる。
例えばどれだけ理系クラスを希望しても成績が伴っていなければ「考え直せ」といわれるのだ。
基本的にクラスはそのまま進んでいくがたまに変更を希望するものがいれば
その都度変更クラスの試験が行われる。

寮は学校から少し離れた場所に3館存在する。
学校を出て海沿いの歩道を徒歩で10数分。
左手に上がる坂道を見つけ、両手に桜の木を見ながら登るとそれは存在する。
中央に庭を挟むようにして建つ3つの建物が開成学院高等部指定寮だ。
中央の中庭に面するようにそれぞれ食堂が作られており、食事時は賑やかさを増す。
校舎同様レトロな造りはどこか西洋風で、それぞれの寮は門に彫られた模様で呼ばれている。
青い門にはすみれ、赤い門にはつばき、白い門にはさくらが彫られていた。
それぞれをすみれ荘、つばき荘、さくら荘と呼ばれている。
二人一組で部屋分けされ、3年が卒業した穴に1年が詰められる方式がとられている。